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*思い出のかけら・・・第3話

2014年 08月01日 00:00 (金)


一人っきりの部屋・・・
クモの巣・・・
部屋の四隅の埃・・・

時計が時を刻む音だけが部屋中に響く


近所でも評判の几帳面で綺麗好きな母だった


こんなはずじゃなかった
母の老いがこのように私に忍び寄ってくるとは
いえ、おぼろげながら十分に予測できた現実でもある

大きなタンスのたくさんある記憶の小さな引出しが
開けては閉じられる
開けてはまた閉じられる
そしてその中のいくつかは
永遠に鍵がかかってしまう
半びらきになっている引出しもある

古い日本家屋の中に詰まった
家族の思い出のかけらを
目にちょっぴり涙をためながら
拾い集めている私



老いた母にもキラリと光る一面もまだ残っている
庭の椿やむくげなど季節の花を形よく切り
小さな花瓶に活けている

私にはない素朴な和のセンス

そんな一面を大事にしながら
母との同居が始まろうとしている




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